2020年2月16日日曜日

ESP-IDF v4をWindowsのVS Codeで使いやすくしてみる(PlatformIOなし)

https://blog.nyancotech.online/2020/02/windowsesp32esp-idf.html
の続きです。
WindowsでESP-IDF v4環境の構築は上記ページをご覧ください。

まずは普通にインストールされたESP-IDF Command Promptを開きます。



Using Python in C:\Users\admin\AppData\Local\Programs\Python\Python37\
Python 3.7.3
Using Git in C:\Program Files\Git\cmd\
git version 2.25.0.windows.1
Setting IDF_PATH: C:\Users\admin\esp\esp-idf
この部分をメモっておきます。


VS CodeでESP-IDFディレクトリを、「フォルダを開く」から開いたあと、
左下の歯車ボタンから設定を開きます。


Workspaceタブを選択し、Terminal欄をクリック、Edit in settings.jsonをクリック


{
    "terminal.integrated.shellArgs.windows": [
        "cmd",
        "/k",
        "..\\.espressif\\idf_cmd_init.bat",
        "C:\\Users\\admin\\AppData\\Local\\Programs\\Python\\Python37\\",
        "C:\\Program Files\\Git\\cmd\\"
    ]
}
ここに上のJSONを環境に合わせて変更して入力後保存します。
..\\.espressif\\idf_cmd_init.bat

の行には、インストールした.espressifディレクトリ内の
idf_cmd_init.batへのパスを入力してください。
自分は

esp- .espressif
     L esp-idf
というディレクトリ構成にしているので
カレントディレクトリのesp-idfディレクトリから見ると
..\.espressifが.espressifの場所になってます。
Python37というのが書いてある行は、
初めにESP-IDF Command Promptで表示されていた
「Using Python in...」の右に書いてあるディレクトリを入力します。
Git\\cmdというのが書いてある行は、同じく
「Using Git in...」に書かれている行を入力します。

それぞれパスの区切り文字はエスケープ文字として認識されてしまうので、
\\と2つ続けて入力してください。




settings.jsonを保存して、Terminal->New Terminalでターミナルを開くと、
VS CodeからESP-IDF Command Promptが使用できます!
idf.py flash -p COM10とかやればこの画面のまま書き込みまでできます!


2020年2月15日土曜日

【令和最新版】WindowsにESP32開発環境ESP-IDFをインストールする

これまでESP32の開発環境はUnixシェル用のものしか用意されておらず、 Windowsではmsysを使って実行する方法が公式で紹介されていました。 そんな中、最近になって、Espressif純正の一括インストーラが出ていたので試してみました。
https://docs.espressif.com/projects/esp-idf/en/latest/get-started/windows-setup.html

ダウンロードしたexeファイルを開き、インストールしていきます。


必要なパッケージをインストールしてくれますが、Pythonやgitなど、
すでに入っているものがあればそれを選択することで
新しくインストールすることなく進むことができます。
よくできてますね


ESP-IDFのレポジトリをすでにダウンロードしてあれば
そのディレクトリを使うことができます。



ESP-IDFをダウンロードする場合はバージョンを選択できます。
使用するコンポーネントの互換性の問題などがなければ、
4.0を選んだほうが後々アップデートする手間を減らせるかもしれません。


ツールチェーンやPythonの仮想環境を保存する先を選択します。


一発でESP-IDF用のターミナルを開くショートカットを
スタートメニューやデスクトップに登録できます。


各種設定が完了するといよいよインストールです。


ESP-IDFレポジトリはとても大きいのでダウンロードに時間がかかります。



しばらくして、インストールができ…


ませんでした。

表示されたログを見ると、Python virtualenvに
--no-site-packeagesなんてオプションないよと言われています。


はてさてexeファイルの中身に入ってるんだろうしどうしたものかと調べていると、
修正版が出ていました。
下のほうに直リン貼ってる人がいます。




気を取り直してやり直し。


インストールできました。


Pythonのパッケージは専用の環境としてインストールされ、
PATHもシステム標準のものではなく専用のPATHが設定されるようです。
ほかの開発環境と競合せずに動いてありがたいですね。
早速esp-idf\examples\get-started\hello-worldディレクトリで
make menuconfig相当の"idf.py menuconfig"をしてみると…
なんかUnicodeDecodeErrorとか言われています…。


ちょっとぐぐったらこんなすばらしいコピペで動きそうな記事を発見

最近のUnicodeDecodeError

.espressif\python_env\idf4.0_py3.7_env\Lib\site-packages\sitecustomize.py
に上記記事のように
import builtins
__original = open
def __open(file, mode='r', buffering=-1, encoding=None, errors=None, newline=None, closefd=True, opener=None):
    if 'b' not in mode and not encoding:
        encoding = 'utf-8'
    return __original(file, mode, buffering, encoding, errors, newline, closefd, opener)
builtins.open = __open

と記述したファイルを置き、標準のopen関数を上書きしてあげます。


すると…

うーんなんか周り文字化けてるけどとりあえず動いた!



このように、Espressif Systems様が提供してくださっている
Windows版インストーラにより、

簡単にWindowsでの開発環境が作れました!

(正直これでも今までよりは楽だと思います)

あとはメモですが
idf.py menuconfig
でmenuconfig
Serial flusher configでフラッシュの設定ができたりします。
idf.py makeでビルド
idf.py flash -p COMxxでCOMxxポートに接続されたESP32へ書き込み
idf.py monitor -p COMxxでシリアルモニタ(トレースバック付き)
monitor中に
Ctrl+T -> Ctrl+Shift+Fで再書き込み